超訳【維摩経】
第0-4話 大解決! そして物語は続く
2009.2.14
そのやりとりを聞いていたブッダは、足の指で地面をちょこちょこっと撫でさすりました。
するとなんということでしょう!
全世界、見渡す限りのあたり一面が、突然ありとあらゆる種類の宝石で飾り立てられたではありませんか!
度肝を抜かれた聴衆たちがふと見ると、彼らは全員、ハスの上に座っていることに気がつきました。
ブッダはシャーリプトラに言いました。
「どうだ、もう一度たずねるぞ。 この世界はキタナイか?」
シャーリプトラ:「と、とんでもない! この世界は美しいです!
なんというか、もうサイコーです!
しかしこれは、これは、なんということでしょう・・・
こんな美しい光景は、今まで見たことがありません。
まさか、これが我らが今まで散々嫌がって逃れたいと願っていた、この世界の本当の姿なのですか?」
ブッダ:「わっはっは! そうだとも。
この私が出現先として選んだ世界だ。 美しくないわけがないだろう。
私の作戦のひとつとして、「レベルの低い連中には美しく見えない」ようにしているだけなのだよ。
もしもそいつらのレベルが上がったならば、この世界はそのままで充分に美しいことが、ちゃんとわかるハズだ。
たとえば、同じ料理を食べても、その時の体調次第で、おいしく感じたり、まずく感じたりするようなもんだな。」
その有様を見て、宝積くん以下500人の金持ち息子たちは、全員「何も足さない、何も引かない」という悟りを得ました。
そしてその場に居合わせた8万4千人の聴衆は、「よっしゃ、オレたちも頑張るぞ!」という誓いを新たにしました。
ブッダがサイキックパワーをおさめると、あたりの景色は今までどおりに戻ったのですが、それを見た3万2千人の弟子たちや天人たちはみな、「ああ、作られたものは、やはり常にうつろいゆくのだ」ということを悟りました。
そして8000人の修行僧たちは、「ああ、アレコレとこだわったところで、なんの役にも立ちはしないのだ」ということを知り、心が軽やかになりました。
ちょうどその頃、ヴァイシャリー市の大富豪、維摩のオッサンは、とても素敵なアイデアを思いついていました。

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