超訳【無門関】
第14話 南泉和尚のネコ殺し 原題「南泉斬猫(なんせん、みょうをきる」
門人たちが一匹の子猫をめぐってトラぶっているところに、南泉和尚が、たまたま通りかかりました。
南泉和尚は、いきなり子猫を彼らから取り上げるとこう言いました。
「いいか、お前ら。何か言えるもんなら言ってみろ!
言えないなら、この猫はぶっ殺す!」
皆、返す言葉もありませんでしたので、南泉和尚は、行きがかり上、子猫を切り殺さざるを得ませんでした。
夜になって、弟子の中でもエース級の趙州くんが帰ってきたので、南泉和尚は昼の出来事をグチりました。
趙州くんは、その話を聞くなり、履いていた草履を脱ぐと、自分の頭の上に載せて出て行ってしまいました。
それを見送りながら、南泉和尚はつぶやきました。
「ヤツがあの場にいてくれたなら、オレは子猫を殺さなくてもすんだのになぁ……」
「子猫を殺さなくてすんだのに」だって!?
趙州がその場に居合わせたなら、ぶっ殺されたのは南泉和尚の方だっただろうぜ!

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